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2015年7月6日月曜日

講演会の記事




7月5日の西日本新聞朝刊です。

講演会当日は、たくさんの方にお越しいただきました。

あらためて御礼申し上げます。





小西美術工藝社デービッド・アトキンソン社長のお話は、
次から次へと裏話や意外なお話が飛び出して、
あっという間の1時間でした。


浄法寺漆産業松沢社長のお話も、
データや画像を使った説明がわかりやすく、
専門外の皆さんも熱心に聴き入っておられました。
漆掻きのシーンは、初めて見た人ばかりだったと思います。





不肖、工房ぬり松、
松生順も、身近な例から漆の魅力を訴えさせていただきました。






九州ではほとんどの方が「漆は東日本の文化」と認識されていますが、
ハゼノキが輸入される前は、九州にも漆文化が存在しました。

太宰府に「漆川」、嘉麻市に「漆生」、
鹿児島県姶良市にも「漆」の地名が残り、「姶良市立漆小学校」まであるのです。

そして、弥生時代の漆文化は北部九州が発信地だったこともあり、
もっと福岡で盛り上がってもよいのでは?と思います。


私達が福岡に来たのはちょうど20年前。当時はまだ、
「木地を挽いている人」
「漆塗りをやっている人」
の話を耳にすることがありましたが、
“失われた20年”の間に、それも聞かなくなりました。


松沢社長は、今踏ん張らなければ
国内の漆文化が本当に途絶えてしまうと危機感をお持ちです。

アトキンソン社長は、中国産漆を使ったり、海外生産したものを
「伝統」「日本文化」と言い、国内の継承者をないがしろにしている現状を
行政や世間に訴える活動をされいてます。



石油のような枯渇の心配がなく、
CO2削減でき、
無害で(使う人に。作る人には厳しいですが・・・)
美しい漆

漆を利用する文化が、
自分の生まれ育った国にあるなんて、
感動です。

もっと知っていただけるよう、頑張ろうと、
決意を新たにしました。